社会福祉法人 山梨県 障害者福祉協会

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平成28年1月1日第80号共生

発行所 社会福祉法人
山梨県障害者福祉協会
発行責任者 竹内正直
事務所 甲府市北新一丁目2-12
(山梨県福祉プラザ1階)
電話 : 055-252-0100戟@ファックス : 055-251-3344
E-mail : info@sanshoukyou.net
URL : http://www.sanshoukyou.net/
この広報紙は、一部共同募金の配分金によって発行されています。


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年頭のご挨拶

 山梨県知事 後藤齊 ごとうひとし
 新年明けましておめでとうございます。日頃より、竹内理事長をはじめ会員の皆様方には、本県の障害者福祉行政の推進に御理解と御協力をいただき、深く感謝申し上げます。
 さて、障害者の自立と社会参加については、基本原則を定めた障害者基本法の改正や障害者差別解消法の制定などを経て、障害者の権利に関する条約が批准されるなど、様々な改革が進められております。
本県におきましても、この機会を捉え、障害のある人もない人も分け隔てなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら生活するという共生社会の考え方を取り入れる中で、平成5年に全国に先駆けて制定した「障害者幸住条例」を昨年12月に改正し、今年の4月から施行することとしております。
改正後の条例では、障害を理由とする差別の解消に関する新たな章を設置し、障害者差別の禁止や相談体制の整備など具体的な取組等について推進するとともに、県民の障害や障害者に関する理解を促進する取組を進め、差別のない社会を作っていきたいと考えております。
今後ともこれらの取組を通じて、誰もが社会の一員として互いを尊重し、支え合って暮らす共生社会の実現を目指して、障害者福祉を推進して参りますので、一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
結びに、新たな年が会員の皆様と御家族の皆様にとりまして、幸多きものになりますよう、心から祈念申し上げ、年頭の挨拶といたします。

当たり前のことについて思う

 社会福祉法人山梨県障害者福祉協会 理事長 山梨県障害者福祉ふれあい会議 会長 竹内正直 たけうちまさなお
 ことしは、この4月を期して障害者差別解消法が施行される記念すべき年です。有史以来、差別が如何に人を貶しめ、その尊厳を傷付けて来たかに思いを致すとき、法制度がととのわなかった時代の、先人の筆舌に尽くしがたい苦労が偲ばれてなりません。
特にこの時期を迎えてなお、心の衝動の癒えないのは、1963(昭和38)年の、アメリカ公民権運動の指導者キング牧師がテロの兇彈に倒れた事件でありました。キング牧師が死によって贖った、差別が何人といえども犯すことのできない人権問題として世界にアピールしたこと、加えて「変化は不可避の車には乗って来ない。変化は継続した斗いの中から生まれる」という言葉を遺したことは、その後の障害者運動にどれ程の弾みとなったことか。
あれから半世紀を経て、ようやく我が国に、世界に、この当たり前の、人による人の差別が無くなる機会が訪れたのです。当たり前のことが、能率優先、科学万能の時代になお、人の幸せが置き去りにされたり、見過ごされていることはないか、もう一度この記念すべき年の初めに、身辺を仔細に見直したいと思います。


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第26回障害者の主張大会を開催

12月6日(日)山梨県防災新館にて「第26回障害者の主張大会」を開催しました。今回は11名の方が発表し、挑戦する心や周囲の方と繋がり、共生社会に向けた主張を力強く発表されました。受賞者は次のとおりです。
●最優秀賞 馬場正江 ばばまさえ 
●優秀賞 成嶋徹 なるしまとおる 
●特別賞 有泉政弘 ありいずみまさひろ 山角隆次 やまずみたかつぐ 木内孝明 きうちこうめい 若尾孝行 わかおたかゆき 筒井 淳 つついじゅん 
●努力賞 星野亘汎 ほしののぶひろ 深谷眞紀子 ふかやまきこ 大原章嘉 おおはらあきよし 藤野忠臣 ふじのただおみ
当事者自らが発表をする障害者の主張大会は毎年障害者週間中に開催をしています。

(最優秀賞受賞作文)障害者になって気づいた事 馬場正江 ばばまさえ

 私が身体障害者手帳所持者になったのは、今から十九年前になります。心臓機能障害三級です。
障害者となってすぐ地元の障害者福祉会会員になりました。そして十年くらい前から田富町、中央市と障害者福祉会会長をやらせて頂いています。
そんな立場から、障害のある方達と接することが多くなりました。皆さんと親しくなるにつれて、生まれつきの障害を持っていても明るく逞しく頑張って人生を楽しく送っているたくさんの人を知るようになり、事あるごとに感心させられています。 本当にしっかり生きているなぁと感じています。
今、世の中は、昔に比べて障害があっても生きやすくなってきています。福祉の充実で助けられることが多くなってきていて本当に感謝しています。しかし(一部かもしれませんが)政治家は、選挙に立候補した時は、「福祉に力を入れます。」とか力説しても、当選してしまえば高齢者や障害者にあまり気持ちが行っていない気がしています。
福祉にかかる制度のお金は政治家本人が出すのではなく、行政機関です。力を入れますと言った以上せめて、もう少し障害と障害者に対し関心をもって、心に寄り添って欲しいのです。声を聞いて欲しいのです。「障害に甘えてはいけない。」とは思っていますが、あまりにも無関心の方が多い気がします。
もう一つは、障害当事者は素直な気持ちを持ってもらいたいと思います。ある会議の中で障害児を育てているお母さんが、ご近所の人から「大変でしょう?」と言われるけれど、自分の子供を育てているのに「大変でしょう?」なんて言われたくない、と怒っていました。
これはハンディを負っていることで突っ張っている言葉だと思いました。時には気丈にしなければならない時もあるでしょう。しかし子育ては健康な子でも大変です。まして障害を抱えていたらさぞかし大変だろうと、普通に抱く感情で、優しい気持ちからかけた言葉だと思います。
「ありがとう!でも自分の子供だから大変って感じた事はないのよ。」と答えたら、その後のその方との関係もしっくり行ったのではなかったかと思います。
ある日のスーパーで、レジが終わり買い物をレジ袋に入れるのに手こずっている女性がいらっしゃったので、私は「開きましょうか?」と声をかけました。返ってきた言葉は、「いいです!」という強い口調でビックリしました。「リハビリになるから」とか、「ありがとう大丈夫」とかの返事があれば良かったのですが。私は例え親切心であっても他人にはあまりかかわらない方が良いのかな?と、戸惑うばかりでした。
それからもう一つ、かかりつけ医院での出来事です。私にジェネリック薬品を奨めようと言いかけて「馬場さんには関係ないかな?」と言われました。私は医療費を助成していただいているからです。でもその助成を心苦しく感じながら大変感謝して受けていること、効き目が同じならジェネリックで十分ということを伝えました。そして周りの人はそういう目でみているんだなぁと悲しい気持ちになりました。(3頁につづく)


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日頃中央市福祉会の皆さんには、機会がある度に「可愛い障害者、愛される障害者になってください。ご近所とは仲良くして困ったときにはすぐ助けてもらえるよう心掛けてください。」と話しています。
それからもう一つ、障害者だからといって黙っていたら待っていても誰も何もしてくれません。自分のして欲しい事や、やってもらえる事を調べたり役所で聞いたりして、「私はここに居ます。助けて下さい。」と声を出さなければ駄目だという事も伝えています。
そして私は動ける体なので、できる時にできる事をして愛される人間になれたらと願い一日一日を精一杯大切に生きていきたいと思っています。
「なさけは他人の為ならず」の言葉をいつも心に秘めて・・・。

第15回 全国障害者スポーツ大会 紀の国わかやま大会へ参加

 去る10月24日(土)〜26日(月)の3日間、和歌山県紀三井寺公園陸上競技場他で、上記大会が開催されました。
代表選手による活躍で、金メダル10個、銀メダル11個、 銅メダル3個の合計24個のメダルを獲得しました。

県障害者初級スポーツ指導員養成講習会受講者募集の案内

 隔年で行われている障害者初級スポーツ指導員養成講習会を、平成27年度事業として県福祉プラザや緑が丘スポーツ公園他で開催いたします。
講習内容は、障害者の理解や障害者に応じたスポーツの工夫など、4日間の日程で行ないます。
障害者スポーツの指導に興味がある方は、ぜひ受講してください。詳しい内容は当協会HPをご覧ください。

「こんな駅伝、見たことない」パラ駅伝 2015 大成功く

前回号でお知らせした「パラ駅伝 in TOKYO 2015」が、日本財団パラリンピックサポートセンターの主催で、11月29日(日)駒沢オリンピック公園陸上競技場及びジョギングコースにて開催されました。
開会式には、八代英太実行委員長の他、舛添要一東京都知事、元水泳金メダリストの鈴木大地スポーツ庁長官など名だたる顔が挨拶され、会場には1万4千人の観客が押し寄せました。
今までに見たことのない駅伝ということで、1区は視覚障害者及び伴走者、2区は健常者男子、3区は車椅子走者女子、4区は健常者女子、5区は肢体不自由者(立位)、6区は知的障害者、7区は聴覚障害者、8区は車椅子走者男子の8名が、全長20,504kmをつなぎました。
山梨チームは「山梨Meteor(メテオ)」。Meteorとは「流星」という意味で、流星のように速くの祈りを込め、キャッチフレーズは「流星は高くかかげられ、一瞬にして駆け抜ける−」としました。
すべての選手が全力を出し切り、流星のごとく走り抜け、出場19チーム中5位と大健闘してくれました。
中でも、第6区を走った五味翔太選手は、すべての選手の中で最も速いタイムをたたき出し、区間賞に輝きました。また、大会サポーターとして、SMAPと宝塚歌劇団が駆けつけ、大会を盛り上げました。
なお、この大会は2020年のパラリンピックまで行われる予定です。


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県民の日協賛事業 「ふれあいマーケット」・「ふれあい芸能まつり」盛況

 11月14日(土)、15日(日)の2日間、小瀬スポーツ公園にて、山梨県障害者福祉ふれあい会議の県民の日協賛事業、「ふれあいマーケット」「ふれあい芸能まつり」を開催しました。
1日目はあいにくの雨でしたが、たくさんの来場者が訪れ、模擬店や授産製品、遊休品や野菜の販売などを行いました。
2日目は雨も上がり、大盛況でした。芸能まつりでは、かえで太鼓サークル「天真爛漫」の太鼓演奏と、親子アンサンブルMarina'sが歌を披露されました。

障害者週間普及・啓発キャンペーンを実施

 12月3日〜9日の「障害者週間」の初日に、当協会及び山梨県障害者福祉ふれあい会議の主催により、毎年恒例の「障害者週間普及・啓発キャンペーン」を行いました。
足元の悪い天気でしたが、27団体37名のご協力をいただき、啓発チラシ、福祉施設による啓発物品1,000部を、甲府駅南口、北口の乗降客に配布して、県民への理解を求めました。

平成27年度障害者パソコンボランティア養成講習会のお知らせ

 パソコン及び周辺機器の使用に関する支援を行うボランティアを養成するための、本年度3回目の講習会です。
日程は28年3月中4回開催、各10時〜4時 募集対象者は、パソコン使用の経験がある方(日常使用程度)です。
日程が決まり次第HPに掲載しますのでご覧ください。  申し込み・問い合わせは、担当萱沼まで。

当協会の賛助会員を募集!

福祉予算が削減される中で県内の障害者福祉の向上を推進するには、当協会の事業をより拡大・強化する必要があります。
しかし、財政事情が厳しい中で各種事業を実施することは容易なことではありません。そのため、この度、理事会・評議員会の了解を得て、財源の確保と障害者福祉施策への理解を深めていただくことも目的に当協会の賛助会員を広く募ることになりました。
会費は以下のとおりですが、賛助会員の勧誘につきまして皆さま方のご協力をお願いします。
【個人会員(一口)2,000円/年】
【法人会員(一口)10,000円/年】
※詳細については協会までお問い合わせください。

山梨県障害者権利擁護センター

障害者の虐待に関する相談・問い合わせ火曜日から土曜日 午前8時30分から午後5時15分まで(時間外は携帯に転送)
電話055-254-6266
FAX055-251-3344

結婚相談について

山梨県内に在住の障害者のかたを対象に、山梨県から委託を受けて進めている県下唯一の結婚相談事業です。専用の相談室を用意しております。お気軽にお電話下さい。
電話055-252-0100

障害者110番

障害者・家族・関係者の相談に応じます。
火曜日から土曜日 午前9時から午後4時
弁護士無料相談(要予約)
毎月第3火曜日の午後1時30分から4時30分
電話055-254-6266
FAX055-251-3344

編集後記

 私は77号(平成27年4月号)から編集委員に加えさせていただき、編集委員一同の「共生」発行への熱意に毎回感動しております。特に、視覚障害者の委員さんと直接話し合うことができ、驚きと感激すること多々です。さらに、この「共生」が、視覚障害者のための特別な機能をもった機関紙であることも知りました。いろいろな障害者に情報をお届けする「共生」の責任の重大さを痛感しているところです。益々頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします。(原)

編集委員会

委員 仁科加代子(山聴協)
委員 田端 康三(手をつなぐ育成会)
委員 原 庚徳(山身連)
委員 宮本 徳子(精家連)
委員 広瀬 清敏 (山視協)
事務局 齊藤 玉木(山障協)
印刷所 (有)藤屋紙工

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